初めてスノーボードの板(以下「スノボ板」)を購入しようと思っている方は、どのくらいのサイズが良いのか、ブランドや種類も沢山あるし、難しい用語が多すぎても何を基準に選べば良いかわからないですよね。
スノボ板を選ぶ際は、自分にあったサイズと「滑走スタイル」「スノボ板の形状」「スノボ板の硬さ」この3つのポイントを知っておくことであなたに適したスノボ板を選ぶことができます。
本記事では、「滑走スタイル」「スノボ板の形状」「スノボ板の硬さ」の3つのポイントについて、スノーボード初心者(以下「スノボ初心者」)にもわかりやすく解説していきますので、ぜひ最後までご覧下さい。
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まず、スノボ板を選ぶうえでの大前提のサイズ基準がこちら。
・ボードの全体の長さは自身のアゴ付近が目安
・ボードが雪面に接する「有効エッジ長」が最重要!身長×0.7(±2~3cm)が目安
・ボードの「ウエスト幅」も重要!ブーツの-1~2cmが目安
・スノボ初心者はバインディングとブーツのブランド相性まで気にしなくてよい
では、上述したサイズ基準を踏まえた上で、スノボ初心者はどういったスノボ板を選べばよいのか。それは以下のとおりです。
種類:フリースタイル及びフリーライディング
形状(シェイプ):ディレクショナルツイン及びディレクショナル
形状(反り方):フラット及びキャンバー
板の硬さ(フレックス):ソフト~ミディアム
そして、スノボ板の購入が2本目以降の方は、初めて買った板の種類や形状を基準にして、自分のしたい滑走スタイルにあった板を選ぶと良いです。できれば試乗会等に参加するなどして乗り心地を確認できれば失敗はないでしょう。
スノボ板は、自分との相性も大事な要素ですが、自身の感覚的な部分+スノボ板の特徴や性能を知ることで技術の向上や楽しさが倍増しますよ!
それでは、「滑走スタイル」・「形状」・「硬さ」の3つのポイントについて解説していきましょう!
スノーボードの種類(滑走スタイル)
スノーボードには、滑る場所や滑り方によって様々なスタイルがあります。
「滑走スタイル」毎にスノボ板の特徴が違いますので、まずは、主な「滑走スタイル」4種類と使用するスノボ板の特徴を紹介しますね。
・フリースタイル
・ジブ、グラトリ
・パークライディング
・パウダーラン
ジブ用の板だから、パウダーランがまったくできないとかではないので、心配しなくても大丈夫ですよ。「やりやすさ」が違うということです。
フリースタイル(フリーライディング)
その名の通り自由に滑るスタイルを指します。
フリースタイル用の板は最も一般的で、癖が少なくオールマイティに滑ることができるので初心者にオススメです。
ジブ・グラトリ
ジブは、レールやボックスなどの人工物を利用して滑るスタイルで、グラトリ(グラウンドトリック)は平らなバーンで繰り出すトリックを指します。
ジブ・グラトリ用の板は回転や板のしなりを利用したテクニカルな滑りをしたい方に向いていて、板が短く、太く柔らかい特徴があります。
パークライディング(スロープスタイル)
パークライディングは、人工のジャンプ台やレール、ボックスなどが設置されたコースを滑るスタイルを指します。
パークライディング用のボードは、基本的な特徴はジブ用と似ていますが、ジャンプ台(キッカー)を飛びますのでスノボ板が短かすぎたり、柔らかすぎるモノはスピードが出た時にバタつき安定感に欠けますので避けるようにしましょう。
大きめのジャンプ台(キッカー)やパイプ系のアイテムを飛ぶ場合は板が硬い方が安定しますので、自身のレベルにあわせて板を選択する必要があります。
パウダーラン
パウダーランは、スキー場内の非圧雪ゾーンやコース脇の圧雪されていない所のパウダースノーを滑ることを指します。
パウダーランだけをするのであればボード形状が特徴的なパウダーボード一択になりますが、コース脇の圧雪されていない所を滑る程度であれば板の種類や形状をそれ程気にする必要はありません。
スノーボードを上から見た形状(シェイプ)
スノーボードの主な種類(滑走スタイル)がわかったところで、次は、スノボ板の形状を紹介しますね。スノボ板の形状は「上から見た形状(シェイプ)」と「横から見た形状(反り方)」の2種類あります。
スノーボードを「上から見た形状(シェイプ)」について解説していきますね。
ディレクショナル
ノーズとテールの形状が異なる板がディレクショナルです。
ノーズが長くバインディングを中央よりややテールよりにセットしますので、重心が後ろよりになり操作性が増します。
初心者やフリーライディングがメインの方にオススメです。
ツインチップ
ノーズとテールが同じ形状の板がツインチップです。
どちらの足(レギュラー・スイッチスタンス)を前にしても違和感なく滑ることができ取り回しが良いのでパークやジブ・グラトリをメインに考えている方にオススメです。
ディレクショナルツイン
ノーズとテールはほぼ同じ形状でバインディングをセットする位置がセンターよりやや後方にある板がディレクショナルツインです。
その名の通りで、ディレクショナルとツインチップの特徴を掛け合わせた形状なので、取り回しの良さと安定感があります。
フリーライディングがメインでパークやジブもしたいと考えている方にオススメです。
上から見た形状の種類を知るだけでも、板の特徴がわかるのでスノボ板を選ぶ際の大きなポイントになりますよ。
スノーボードを横から見た形状(反り方)
次に、「スノーボードを横から見た形状(反り方)」です。
キャンバー
板を平地に置くとセンター部分が浮く、最もスタンダードな形状
両足でしっかりと踏み込むことができるので、切れのあるターンやジャンプなどの板の反発を利用したトリックがしやすい。
その反面、エッジの引っ掛かりを感じやすいので、初心者には扱いにくいかもしれません。
フラット
板を平地に置くと両端以外はぴったりと接地する形状です。
両足の踏み込みが浅くても接地面を確保できるため、板の操作がしやすい。
初心者にオススメの形状です。
ロッカー
板を平地に置くとセンター部分が接地していて、ノーズとテールが浮いている形状です。
センターを支点にした高い操作性と回転性があるのが特徴でパウダーランやグラトリをしたい方にはオススメです。
ノーズとテールが浮いているため、逆エッジになりにくい反面、安定性に欠けるのでシーンによって使いづらさを感じることがあります。
ダブルキャンバー
板を平地に置くと、センター部分が接地していて、両足部分が浮いている形状です。
簡単に言うと、ロッカーとキャンバーの良さを融合したハイブリッドタイプです。ジブをしたい方にオススメです。
良くも悪くもなんでもオールマイティにできる板の形状と言ってよいでしょう。
横から見た形状に関しては、好みがわかれるかもしれませんが、私はしっかり踏んでる感があるキャンバーが好きですね。
スノーボードの硬さ
最後に、スノーボードの硬さについて解説していきます。
板の硬さには、板のしなりやすさを示す「フレックス」と板のねじれやすさを示す「トーション」があります。
柔らかい板は、扱いやすいのですが、高速滑走には板がブレてしまって向いていません。
一方、硬い板は、高い反発力があるのでしっかり踏み込める脚力と技術を必要としますが、切れのあるターンや高いジャンプや難易度の高いトリックをすることが可能になります。
初心者や脚力に自信のない方は柔らかめの板を選択するようにしましょう。
まとめ
1.スノボ板のサイズ基準を知る
2.あなたの滑走スタイルを知る(したい滑走スタイル含む)
3.形状(シェイプ・反り方)をチェック
4.硬さ(フレックス)・ねじれ(トーション)をチェック
スノーボードの滑走スタイルの種類や板の形状(シェイプと反り方)、硬さ(フレックス)・ねじれ(トーション)と覚えることが多すぎて何を選んだらいいか迷ってしまいますよね。しかしながら、この知識があるとないとでは大違いです。
あなたのスキルやこれからしたい滑走スタイルに合わない板を選んでしまっては、スキルの向上や楽しさを妨げる可能性が高いですので、この機会にしっかり覚えましょう。
種類:フリースタイル及びフリーライディング
形状(シェイプ):ディレクショナルツイン及びディレクショナル
形状(反り方):フラット及びキャンバー
板の硬さ(フレックス):ソフト~ミディアム
冒頭でも記載しましたが、スノボ初心者は、このようなスペックの板を選べば問題ないでしょう。この知識があるなかで滑走を実践していけば、明確な基準ができますので、次の板を選ぶ際にかなり役立ちます。
スノーボードのスキルが向上して、自分が滑りたいスタイルが決まれば、それにあわせた板の選択やセッティングを考えるのも楽しみのひとつですね。
▼バインディングのセッティング方法はこちらをご覧下さいね。
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